千葉県の森林 |
北総台地の森林 |
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千葉県の北部から中部にかけての台地には、コナラ等落葉広葉樹を中心とした
森林が見られます。これらはかつて薪や炭などの燃料用として利用されたほか、落ち葉は肥料として使われ、農村席かつと密接に関係していました。 |
また、冬の季節風を防ぐ防風林や屋敷林も各地に見られます。 |
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谷津田 |
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谷にある湿地は古くから水田として利用され、谷津田と呼ばれていました。谷津田の回りの森林は、水源涵養林としてのはたらきを持っているほか、谷津田と一体となって里山の景観を形成しています。 |
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サンブスギ林 |
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山武市を中心とした山武地域は、江戸時代から山武林業地として農業と密接な関係を持つ林業が行われていました。 |
サンブスギは古くから山武地域で育てられたスギの品種です。山武地域では今でも250年生のサンブスギの大木を見ることができます。 |
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上総丘陵の森林 |
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養老川、小櫃川、小糸川流域の上総丘陵には、落葉広葉樹を中心に多様な樹種からなる森林が広がっています。また、温暖で降水量も比較的多いことから
スギの人口林も多く見られます。
清澄山や愛宕山周辺の標高の高い森林には、モミやヒメコマツといった氷河時代の生き残りの種が見られます。 |
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海岸のクロマツ林 |
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九十九里浜や富津岬、館山市の平砂浦などの海岸線には、海からの強風や飛砂を防ぐ目的で造成されたクロマツ林が広がり、白砂青松の景観を形成しています。 |
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房総半島南部の森林 |
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房総半島南部には、スダジイ等常緑広葉樹中心の森林が広がっています。また、南房総市から鴨川市にかけての海岸に近い斜面には、マテバシイ林も見られます。 |
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木材の生産 |
平成19年の千葉県内における素材生産量は97千?で、全国順位は37位です。
樹種別ではスギ66千?、ヒノキ6千?、マツ4千?、広葉樹が21千?です。
また、素材需要量(県内の製材工場の消費量)は255?で、そのうち国産材は120?、うち県産材は93?です。 |
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森林・林業の問題点 |
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森林の保有・木材生産活動の停滞 |
長期にわたる木材価格の低迷により、県内の森林保有者の林業活動への関心は低くなっています。
したがって、保有森林に対する保有および木材生産活動は停滞しており、手入れの不十分な森林が増加しています。
特に、戦後植栽されて多くの人口林は成熟期を迎え、早急に手入れを必要としています。 |
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サンブスギ非赤枯性溝腐病の蔓延 |
戦後、広く植栽されたサンブスギ林において、昭和の終わり頃から、「サンブスギ非赤枯性溝腐病」の被害が見られるようになり、その後被害は拡大の一途をたどっています。 |
この病気は、木材腐朽菌による病害で、幹を腐朽させ、材価を著しく低下させることから、林業上の大きな問題となっています。 |
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千葉県の森林・林業施策 |
千葉県では、県民の健康で安心した生活の実現、循環型社会の構築と次代に伝える森林づくりのため、森林の多面的機能の持続的発揮と、これを支える林業・木材産業の活性化を図ることを目的として、森林・林業施策を実施しています。 |
@「ちばの森林づくり」を進める社会システムの構築 |
A森林資源の循環利用 |
B生活環境を守り災害に強い森林ずくりの推進 |
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平成21年度の千葉県木材関係事業 |
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「サンブスギ」ブランド化推進事業
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(1)サンブスギの流通・加工等への支援 |
サンブスギ材の活用を促進するため、サンブスギ林再生事業と連携し、生産されたサンブスギ材の運搬や製材加工にかかる経費を助成します。 |
サンブスギ材を使用した学校用机の天板設置を推進します。 |
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(2)「サンブスギの家づくり推奨店」認証事業 |
一般消費者への情報提供として「サンブスギの家づくり」を実践する大工・工務店等を推奨店として認証します |
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(3)サンブスギ等のちばの木で住まいづくり支援事業 |
県内に居住するために新築する木造住宅建築への助成を行います(事業主体:市町村) |
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木づくり・木の香りの拡大推進事業 |
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(1)県産木材コーディネーター認定事業 |
県産木材利用の窓口としての専門知識をもったコーディネーターの養成・認定に 対する助成を行います |
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(2)木材利用推進地方活動事業 |
小中学生を対象とした木工コンクール・ものづくり競技会の開催について助成を行います。 |
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(3)地域住宅資材利用促進事業 |
県産木材による住宅建設促進を目的とした、一般ユーザーを対象としたセミナーの 開催に対して助成を行います |
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(4)高度加工間伐材供給促進事業 |
県産材の丸棒加工等に対する運搬費を助成します。 |
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